竹 ノ 山 の 家


07.04.18


新しい現場が始まりました。
毎度のことながら今回も斜面に作ります。
今までで最も急斜面です。
スキーコースでいえば、さながら上級者コース
といったところです。
事故の無いように慎重に仕事を
進めていきたいと思います。

構造は鉄骨造です。
例の事件以降、とても確認申請
が通りにくくなりました。
急斜面ということで一時は暗礁に
乗り上げた計画でしたが、
クライアントの多大なるご信頼をいただき、
また、構造家の古居さんの才能と
高須ボーリングの神藤さんの
技術力のおかげでここまでたどり
着くことが出来ました。
この場を借りてあらためてお礼を
申上げたいと思います。

今日は木の伐採の日です。
この日は毎回、複雑な心境の日です。
罪悪感と期待そして不安、いろんな気持ち
が錯綜します。

まず自が納得できること。
そうれによって10年後も20年後
もクライアントにとって良きパートナー
となれる住宅ができると信じています。
そして、ここに生えていた木たちの
弔いとなるような仕事にもしたいと思っています。


07.04.24


今日から土工事が始まりました。
最近は、確認申請もその審査が厳しいので
申請通りの地盤が確保できるかの
事前調査を兼ねたものになりそうです。
写真では分かりませんが、
右下は急斜面で、下の道路までは高低差15mほどあります。
重機を動かす職人さんも特別上手な人をお願いしました。
だから比較的安心して作業を見守ることが出来ました。
1週間ほど掘削工事が続きます。


07.04.26

掘削の工事は特にハプニングもなく進んでいます。
地盤調査のデータから掘削の計画を立体的に考え
現場に入りました。しかし、往々にして計画通りに
地盤は出てこないものですが、
今回は今のところ計画通りに進み、
地盤設定の変更もほとんど無く
仕事をしていても気分がいいです。
でも、油断をしていると周囲からの
クレームも入るので
気を引き締めて早く基礎工事を
終了したいと思います。

昨日今日と土の搬出が追いつかなく、
掘削も少し滞りがちです。

また、今日はGW明けから杭工事に入るので
その前打合せで高須ボーリングの青木さんが
下見に来られました。


07.05.08


土工事もお休み前に終える予定でしたが
雨の影響で今日までかかってしまいました。
当初、どうなるかと思いましたが、
あれほどの急斜面も計画通り、掘削することが
出来ました。
昨日は、高須ボーリングの青木さんが支持地盤
の確認に来て鋼管杭の長さも予定通りで
いけそうという報告がありました。

明日は地鎮祭です。


07.05.09


予定通り地鎮祭を行いました。
今回はクライアントとのお約束もあり
急ピッチで設計を進めましたが、
結局、半年近くかかってしまいました。
これからが本番です。
年内の完成めざして、精一杯がんばりたいと思います。


07.05.16



今日は今回の鉄骨工事をしていただく
渡辺さんの工場に打合せに来ました。
毎回のことですが、シンプルなのですが
隠れる部分がほとんど無いので
前打合せがとても大切です。
今回で2度目の打合せですが
まだ何度か打合せが必要な感じです。
下の写真は、今回使用する鉄鋼材の一部です。


07.06.05


少し期間が空きましたが、今日から杭工事に入りました。
この鋼製杭は高須ボーリングオリジナルの杭です。
長さ1m、直径20cmの杭を200本ほど打込みます。
そもそも杭が必要のないほどしっかりした地盤でなので
大変な作業です。

急傾斜で作業スペースが狭いのでこの最新の重機は
大変役に立ちます。写真でも分かる通り座席に
ビニールがかかってほどほやほやの重機で、
この工事のために用意してもらったような感じです。
少し前であれば、この重機もなかったので
本当に運が良かったと思います。


07.06.06


地盤が固く、順調とはいえませんがどうにか進んでいます。
やはり予定よりも少し時間がかかりそうです。


07.06.20


鋼管杭の地盤補強工事も10日ほどで完了し
今日は捨てコン打の日となりました。
梅雨時期ではありますが、
ここまでの工程は、比較的順調に進みました。


07.06.21


今日は早速墨出しです。
スタッフの加藤くんと籾山くんが
1日かけて明日のアンカーセットに向けて
墨を正確に出しています。
斜面なので正確に寸法を出すのは大変難しく
先日、特殊な測量機器を借りて
通りの位置だけは出しておきました。
それに従って柱が建つ位置を正確に出します。

許容誤差は数ミリなので、大変緊張する仕事です。


07.06.22


今日はあいにく雨模様なので
柱のアンカーセットは明日になりました。
写真はエレベーターが入る円筒部分のベースです。

今回の鉄骨工事は、本体は「大西町の家」で
お世話になった渡辺鉄工さんにお願いしましたが、
一部はみやざき工業の松井さんにも手伝っていただき
エレベーターや手摺、階段等を作ってもらいます。


07.06.25


今日から基礎の鉄筋工事に入りました。
鉄筋職人もご指名の本間さんです。
今日は応援も含め、6人で組んでいます。
明日には、おおかた終わる予定です。


07.07.05


今日は、鉄骨の製作工場に行って
超音波探傷検査を行なってきました。
この検査は、鉄骨の加工の段階で
溶接部分に欠陥がないかを検査するものです。
超音波を当てて、欠陥があれば画像に
現れる仕組みになっています。

今日は柱の根元、中間、頭部について検査をしました。
おおむね問題はありませんでした。

次回は、現場溶接する部分で行ないます。


07.07.06


今日は、基礎のコンクリート打です。
急傾斜なので大変です。
いつも硬いコンクリートで打ちますが
今回は流れてしまうので、
いっそう硬いコンクリートで打っています。

昼過ぎには打ち終わりました。


07.07.18



先週一週間は、全く仕事ができませんでした。
久しぶりの更新になりました。
昨日から現場も再開しました。
昨日は、写真でも分かるように土を入れた大きな
土嚢袋をレッカーで30袋ほど搬入しました。
一部はばらして埋め戻しの土にします。
しかし、今回は急斜面のため、埋め戻し後の
なだれ現象を押えるために、
おおかたはこのまま基礎と共に埋めてしまう
予定です。

今日は明日の建て方に向けて、鉄骨の搬入を
しています。とにかく量が多いので到底一度
には運べませんが、
何度か往復して数日かけて運ぶ予定です。

下の写真は、スタッフが柱設置部分のレベルを
調整しています。

明日はいよいよ柱が建ち上がります。
無事にトラブルもなく、納まるように
祈るばかりです。

ここ数日で、現場の様子が激変すると思います。
楽しみに見ていてください。


07.07.19


これまでこの現場で働いてくれた多くの職人のおかげで
お天気のせいで1週間遅れとなりましたが
今日、やっと建て方を迎えることが出来ました。

今のところ大きなトラブルもなく順調に進んでいます。
簡単な鉄骨造であれば、
1日で全体の形は見えるほど組めてしまいますが
その段階になるまでには、あと2、3日かかりそうです。


07.07.27




しばらくの更新ですが、現場は順調に進んでいます。
ほとんどの鉄骨は、定位置に納まり、
現在は締め方といって高力ボルトで鉄骨を
固定しています。
まだしばらくは、現場溶接などが続くので
鉄骨の様子はあまり変わりませんが、
足下では、鉄骨をコンクリートで固定する工事や
埋め戻しの工事を来週にわたり行なう予定です。

今いちばん現場で迷っていることは、
下の写真の木です。もちろん木の位置を確認して
敷地ぎりぎりで計画し工事を始めました。

もちろんこの木も危ないと分かっていたのですが、
伐採するのはどうしても諦めきれずに
確実に引っかかりそうな枝だけ伐採して
残しておきました。木姿からして屋根はどうに
ぎりぎりでかかわせたのですが、2階のバルコニーに
あたる部分は、残念ながら引っかかって
しまいました。

建築基準法改正以前ならばどうにか軽微な変更で
バルコニーを変更すれば検査は通ったのですが、
以後は、異常なくらいに厳しくなったので
通らない可能性が高くなりました。
切るのは一度確認してからにしようと思っています。

話しは長くなるので詳しくは書きませんが、
今回の基準法の改正は、あまりにも偏っていて
このような情緒的な判断は、全く通じないものになって
しまいました。地球は温暖化していますが、
世相はますます冷たく寒いものになっています。


07.07.30


今日は、柱の根元と基礎部分を補強するための
コンクリート打です。
量的には少ないので午前中にすべて完了しました。


07.8.1


今日明日は、埋戻しの予定ですが、
順調に行なえるのは、どうやら今日くらいで
明日は、台風の影響で出来ないかもしれません。

むき出しになっていた基礎を所々土留めをしながら
順調に進みました。出した量が多かったので、
入れる量もかなりのものです。
今日はそれでも4tダンプ20台分の予定です。


07.08.01


今日はエレベーターの納まる円筒部分の材料の搬入と
組立が始まりました。
この部分が出来ると建物の全体が
分かるようになると思います。


07.08.03


台風も反れたおかげで、今日は予定通り
足場掛けが始まりました。
バルコニーや庇が飛び出しているので、
足場もボリューム以上に大変な感じです。


07.08.21


昨日から柱の耐火被覆工事に入っています。
耐火被覆といっても塗装タイプのもので
2ミリほどの厚みで吹き付けます。
今週いっぱいかかる予定です。


07.08.22



今日から現場溶接の工程に入りました。
実のところ、この段階にいたるまで大変でした。
現場溶接はすべての個所で超音波による検査が
必要なので優秀な溶接工でなくてはなかなか
出来ません。
この時期は、大きな現場に職人がとられて
しまい住宅規模の現場にはなかなか手配が
つきにくいのです。ようやく今日から入って
もらえることになりました。

写真上は、手前の検査技術者(グローバル検査)
の村井さんの溶接箇所の施工指導を受けています。
村井さんの向こうの2人が溶接工の職人さんです。
大変難しい現場にも関わらず、
百戦錬磨の彼らは快く仕事に入ってくれました。

下の写真は上から撮ったものですが、溶接箇所の
超音波検査の模様です。このように現場溶接の箇所
を欠陥がないかをすべて検査していきます。
設計監理者としては、不安ではありますが
安全ン亜建物のお墨付きをいただける検査であるので
今は無事に速やかにこの工程が完了することを祈る
ばかりです。
  


07.09.11


明日は中間検査です。
やはり,建設当初から切らずにおいた
北側の木を今日切ることにしました。
審査や書類の再提出などを考えると
工期の問題が出てきそうなので
断腸の思いで切ることに決めました。
植木職人の桜井くんにお願いし、朝から切りました。
昼頃にはほとんど姿は無くなってしまいました。

桜井くんに「この木は切らずにおいても落ち葉の問題で
周囲からクレームが出るかもしれませんよ」
と言われ,少しだけホッとしました。
  


07.09.12




月曜日から大工工事が本格的に始まっています。
それぞれの階に別れて,順調に進んでいます。
上の写真は屋根廻りです。
現在は下地の段階です。
来週後半には、防水工事の予定です。
中の写真は2階部分です。
間仕切り壁の下地ができ上がってきました。
この後、床下地や壁下地にはいっていきます。
手前は,タカワ電気さんが配線工事をしています。

下は外壁です。
防水シートを張り、胴縁を取付けた段階です。
仕上材は、キズの問題も出るので
少し後になると思います。

しばらくは数人の大工さんで現場は進むので
日に日に様子が変わっていくと思います。

私も毎日現場に立会い、
職人たちと相談しながら、
その場で的確な判断をして
現場がとどこうらないようにしたいと思います。

中間検査も少し拍子抜けするくらい
何の問題もなく完了しました。
  


07.09.17


屋根下地も今日で終わり、
明日から防水下地のボードを張ります。
下階でも壁下地などの
大工仕事が順調に進んでいます。

鉄骨仕事もブリッジや駐車場を除き
細かな部分は、今週中に終わる予定です。
  


07.09.19




今日は現場始まって以来、
最も多くの職人が入っています。
大工はもちろん、サッシ、鉄骨、
左官、塗装、設備、電気の職人です。

上は、サッシの取り付けです。
もちろんオリジナルのスチールサッシですが、
今回は柱梁の鉄骨に直接取付けるので
全く余裕がなく、納まるかどきどきしながら
見守りました。

下は、階段を搬入しているところです。
厚い鉄板で作っているので
総重量は数百キロにもなります。
そのご無事所定の位置に設置しました。
  


07.09.20


昨日で3階のサッシを終えて、
今日は2階のサッシを付けています。
今回、この現場に来てくれたサッシ職人は、
3組5人です。
いつもは、そのうちの一組が担当して
現場を納めてくれますが、今回は量が多いので
オールスターで対応してもらいました。
それにしても、逃げがないのでなかなか
苦戦しているようです。
一部取り付け直しの指示もしました。
でもなんとか今日中には2階のサッシも
付きそうです。

今日も他に10人ほどの職人さんが
現場でがんばってくれています。
  


07.09.21




着々と現場は進み、一昨日から
私の自慢の職人、鉄骨の松井さんが
手摺の取付を行っています。
今日は仕上げの段階に入っています。

上は、バルコニーの手摺です。
毎回ですが、完璧の仕上がりです。

中の写真は階段の手摺です。
3次元の加工と途中で手摺が切れているので
試作もせずに真直ぐに取付けるのは
大変難しいのですが、これも難なくクリアーしました。

下は一階の床下地が終わった段階です。
この後、床は床暖房を仕掛けた後に
床仕上げに入っていきます。
その前に壁や天井下地を施工していく予定です。
  


07.09.24


一昨日から屋根の防水工事も始まっています。
仕様はFRP防水です。
ガラスクロスを一枚ずつ樹脂を塗りながら
二重に貼っていく防水です。
最近では、鉄骨や木造などの乾式の建物には
最も信頼性が高いので毎回この防水にしています。

屋根以外にもバルコニーや浴室もあるので
今週いっぱいかかりそうです。
  


07.09.27


今日はコーキングの職人さんも参加しています。
ガラスの取付前にガラス溝にコーキングで
防水を施します。
3階部分は風当たりが強く
漏水の危険が高いので
いろいろな部分で細心の注意を施しています。
 


07.10.02


今日から床暖房工事が始まりました。
写真は1階部分です。
今回は「羽黒の家」で採用した空気式です。
鉄骨造にとっては重量的なハンデもなく
メンテナンスも容易なので採用しました。
ただコストが比較的高めなのが難点です。

明日は2階に上がり、週末までには完了予定です。
 


07.10.05


室内では床暖房の工事が進んでいます。
そのため室内の仕事が限られるので
その間に外壁の下地を貼っています。
週明けには床暖房も終わり、
本格的に室内の工事にかかって行きます。

来週からはいろんな職種の職人が
入れ替わり毎日10人を超える職人が
現場で働くことになると思います。
 


07.10.10




内装工事が本格的に始まっています。
壁や天井に断熱材を入れて
下地の合板を貼る工事が進んでいます。

最近はたくさんの職人さんが現場に入っているので
現場を離れることができなくなりました。
現場を空けるとすぐに工事が進んでしまい
決断が後手後手になるので、
緊張感が解けない日々が続いています。

このタイミングで断熱材の入れ方や壁の納まりなど
すべてに確認や指示を的確にしておかないと
後々に結露やすきま風などの
不具合が生ずることもあります。
これらのことは後ではなかなか直しづらいことも
多いので慎重に監理をしています。

今週はじめから石貼りの工事に入っています。
床はほとんど玄晶石です。
写真はバルコニーを貼っているものです。
この後、室内に入って行きます。
 


07.10.15


今日から内壁の鉄板を工程になりました。
一枚が60kgほどあるので大工さんも悪戦苦闘しています。
今週中はおそらくこの工事が続くと思います。
他には塗装工事、電気工事、空調工事
など順調に進んでいます。
 


07.10.20


今日は駐車スペースの鉄骨組です。
やっとここまでたどり着けたという感じです。
このページでは到底説明できないほど
様々な局面で図面通りに行かず
現場で即決し、予期せぬ仕事が増えたりして
結果として何事もなかったように
納めることができてホッとしています。

最近は他に塗装屋さんが室内の塗装をやっています。
大工さんは、外壁を貼っています。
来週いっぱいかかりそうです。
 


07.10.23


外壁工事も順調に進んでいます。
大工さん5人がかりで
それぞれの配置について
取付けています。
今日中にほぼ完了する予定です。
この後、コーキングや
塗装工事にうつって行きます。
 


07.10.24


今日からは天井貼りの工事になりました。
数ヶ月前に岩手の赤松専門の材木屋さんに
直接注文していました。
特注の形状で加工してもらいました。
納期に2ヶ月ほどかかりました。

今日やっとそれが取り付く日になりました。
無塗装なので少し白っぽいですが
イメージ通りに出来そうです。
 


07.10.29


室内では天井貼りも順調に進み、
週末にはほぼ完了する予定です。
今日からは給排水工事が始まりました。
はうすキーパーの矢野さんが
現場に入りました。
写真は床下にあたる部分ですが
斜面なので露出する部分が多く
美しい配管をするために
経路について打合せをしました。
2、3日かかる予定です。
 


07.11.1



今日はガードレ−ルの設置工事です。
道路に穴をあけてガードレールの支柱を立て
ガードレールを設置します。
明日、駐車スペースにコンクリートを打つので
鉄筋を組むなどの準備もしています。

室内では大工さんが天井貼りの工事を進めています。
エレベーター周りでは、鉄骨職人の
松井さんが入り口の細工を行っています。
 


07.11.2


今日は朝から無事にコンクリートうちが進み
写真は天端の仕上げの作業を行っています。
中央に見える機械は、平滑に仕上げる機械です。

デッキの上のコンクリートなのでひび割れは必至ですが
それでも出来る限り避けたいので
今回もスランプ12cmで打ちました。
固すぎて全然流れないので
職人たちは悲鳴を上げていました。
打設後は通常、水が浮くのですが
やはり水が少ないので全く浮きませんでした。
 


07.11.3



今日で大工工事がほぼ完了します。
約2ヶ月間、毎日6、7人の大工さんが
がんばってくれました。
みんなまじめで活気のある現場で
毎日現場に来るのが楽しみでした。
私の細かくて面倒な要求にも
誠実に答えていただき
本当に心から感謝したいと思います。

上は1階の客間のテーブルの取付け作業の写真です。
この部屋も壁が鉄板で真っ黒に仕上げてしまう予定です。
今でも茶室のようですが、仕上がりが楽しみです。

下は浴室の壁です。
FRP防水の上に直接
硬質のフレキシブルボードを貼っています。
浴室も最終的には黒く塗ります。

来週は床の石貼り工事と
外部では、床暖房の設備工事の工程になります。

来週は職人の数も少し減り、
少し寂しくなりそうです。
 


07.11.7


もう何度も搬出しているのですが
今日はタイミングよく、写真が撮れました。
世間ではゴミ減量が叫ばれるなか
建築現場では、一軒の家の何年分かのゴミが出ます。
今日を含めるともう10袋ほど搬出しています。
このことからも、建築というのは
長持ちすることが最も大切なことだと思います。
あらためて仕事に対して
謙虚で誠実に向き合いたいと思います。
 


07.11.10



大工仕事や床の石貼り工事もほぼ完了し、
現場はなんだか寂しくなってしまいました。
ここ数日は、掃除をし現場も土足禁止となりました。
今日は壁の仕上げが鉄板でなく
桐板で仕上げた納戸とウォークインクロゼットの
壁の塗装をスタッフだけで行いました。
塗料は荏胡麻の油の墨色です。
だからこの部屋も真っ黒になります。

その他今日は、鉄の職人の杉さんが
本棚などの採寸に来ました。
鉄板だけで作るので、
施工の仕方や搬入の仕方などを打合せしました。
どんなものになるか楽しみです。
 


07.11.12



今日は杉さん作のポスト、
インターホン兼外灯の設置をしました。
取付けてくれているのは、鉄骨職人の松井さんです。
それぞれのチームワークにより、
無事設置できました。
もちろんデザインは私ですが、
図面に描くのは簡単ですが
作るのはなかなか難しいです。
例えば、下の写真は外灯の部分ですが、
この太さのパイプを単純に曲げると
もっと大きなカーブになってしまいます。
あえてこの角度をお願いしました。

出来てしまえば簡単ですが、
このカーブ部分は、細かい三角のパーツを
つなげて作っています。
見た目には全くわかりません。

これらの繊細な仕事の積み重ねが
緊張感のある1つの建築として
大切な部分を担っています。
 


07.11.15



今日は給湯器(エコキュート)の搬入です。
写真のように高さ2mほどある給湯器を
建物の裏手、急斜面の位置に設置に
運ばなければなりません。うちのスタッフ3人も手伝って
5人掛かりで運びました。
ギリギリ通る狭いスペースで
急斜面に足を乗せ、重さ数十キロある給湯器を
設置するのは大変な作業でした。
様々な試行錯誤のなかで結果的に
無事に収まり、ホッとしています。
 


07.11.17


今日はキッチンの搬入でした。
数ヶ月前から準備し、
今日やっと搬入することが出来ました。
塗装工事が遅れ、少しキッチンが汚れたりして
宮島くんには迷惑をかけました。

最近のボクの仕事では、宮島くんのキッチンは
欠かせないものとなっていますが、
今回も空間の質を一気に高めてくれると思います。
 


07.11.19


今日は本棚の設置です。
材質はすべて厚さ4.5mmの鉄板です。
制作はいつもの鉄職人、杉さんです。
向上である程度作ってきて
現場で組み立てです。
壁も鉄板なので溶接しながらの作業です。
なかなかシンプルな棚が出来そうです。

壁は一度黒で仕上げたのですが、
仕上がりが気に入らなかったので
もう一度やり直しすることにしました。
赤の壁は錆び止め塗料の色です。
2、3日後に再び黒に仕上げます。
 


07.11.20


今日は浴槽の搬入設置です。
今回はアクリル製なので
それほど重くはありませんが
それでも4人掛かりで
やっとの思いで浴室まで搬入しました。
その後配管の接続を矢野さんが行っています。
 


07.11.26


4ヶ月ぶりに足場が外れました。
一気にお披露目となりました。
今までの苦労が忘れられる瞬間でもあります。
周辺の方にとっては、見慣れないので
少し異質な感じもするでしょうが
植栽なども施して少し経てば、
もう少し周囲に馴染んでくると思います。
 


07.12.05




以前ほど急ピッチには進んでいませんが、
少しずつ竣工に向けて進んでいます。

昨日からエレベーター廻りの
レンガタイル貼りが始まっています。
数ヶ月前から写真の横井さんと打合せをし
結果的にオリジナルのタイルを焼いていただきました。
レンガタイルの色や目地巾、目地の色など
いろいろ迷いましたが、
どうにかイメージに近いものができそうです。
小ロットで焼くので色のばらつきが思ったより少なく
少し残念ではありましたが、
やはり窯で焼いたものは、自然のムラがあり、
独特の雰囲気をかもし出してくれます。
縦目地も揃えずに、貼り方も嫌みにならない程度に
手仕事の跡を残るように貼っています。

今日は庭師の桜井くんにお願いし、
屋根に砕石をしきました。
スタッフも参加し、午前中に敷き終わりました。
一段と完成度が上がりました。

下の斜面では、糟谷さんにお願いし
のり面の整形を始めました。
それも明日にはほぼ完了し、
来週中に植栽もやる予定です。
 


07.12.06


向かえの山の紅葉がとてもきれいです。
ここ2、3日がピークだと思います。
この山はほとんど人の手が入っていないので
その美しさは格別です。
街が近いのに本当に珍しい景色です。
もちろんこの景色をいただくために
計画したのは言うべくもありません。
 


07.12.07


レンガタイル貼りも4日目に入り、
今日は目地詰めです。
今日でほぼ完了し、
すべての工程は終了しました。
後は少しの手直しと掃除です。
 


07.12.10


先日、コラムで紹介した鐵の職人の金森くんに
依頼した取手と傘立ての受け皿が出来上がりました。
取手の材質はステンレスです。
受け皿は銅製です。壁のアールに合わせて
作ってあります。れぞれ単品でも十分に商品になる
出来映えです。
主張の少ない中にも唯一無二の存在感をかもし
出しています。

「目立たず、さりげないこと」
これが私のリクエストでした。
私の目に間違いはありませんでした。
 


07.12.11


引渡しに向けて順調に進んでいます。
今週はもっぱら掃除と手直しです。
それもほぼ今日で終わり、
後はガラスふきが残っているだけです。
スタッフがそろってガラスふきをしている
ところをスナップしました。
 


07.12.15



今日無事オープンハウスが終了しました。

参加されるのはほとんど同業者なので
直接仕事に結びつくことはありませんが、
何がしか皆さんのお役に立ち、
建築文化の向上の一端を担えればという思いで
毎回クライアントのご理解をいただき
オープンハウスをさせていただいています。
また、私たちの仕事の区切り
としても格好の催しでもあります。

工事が始まり、ちょうど8ヶ月が経ちました。
出来上がってしまえば、すべては楽しくいい思い出ですが、
「同じものを作れ」といわれると、不安だった日々のことも
思い出され、少し躊躇するのも正直な気持ちです。
毎回違うものを作る意味はそういうところにもあります。
未知のものに出会える歓びは何物にも代え難く、
新たなチャレンジの原動力になっています。

今回は特殊な事情もあり、異例の
スケジュールで完成に至りました。
これはひとえにこの仕事に関わった
多くの職人の誠実な仕事によるものです。
この場を借りて心からお礼を言いたいと思います。

おかげさまで、今の私の充足感は建物の出来映え
もさることながら、年内に完成できたこと
によるものだと思います。